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壁付け混合栓の施工・取り付け・穴径解説など

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1.壁付混合栓について考察

身近にある壁付混合栓

壁付混合栓とは、ここでは壁面に取り付けるタイプの混合水栓を指します。壁の中に水とお湯の給水配管を設置し、その配管に取り付けます。

使用場所の代表としてはキッチンとバスルームが最も多く、その他に洗面所や洗濯機用など、多岐にわたります。またキッチンやバスルームなど使用頻度の高い場所で使用されることが多いことから、 実用性を重視した商品が多いのが特徴です。

しかし現在の一般住宅の仕様は床下で配管(床給水・床排水)することが主流となっていますので、壁付水栓は年々活躍の場が減っています。 したがって昨今では、あえてこだわる場合や、厨房等のプロの調理場で使用される場合が多いと言えます。

「壁付混合栓」ついて呼称、使用場所、種類と構造、取付け方について考察してみようと思います。

壁付混合栓という呼称について

壁付混合栓は文字通り「壁に付ける混合栓」のことを指します。 各水栓メーカーやそのカタログ、会社や個人などにより呼び方や表記が異なりますが、○○混合水栓、○○混合栓(○○はハンドルの形状)などハンドルの形状を表した呼び方で呼ぶことがで多く、 「2ハンドル混合栓」や「シングルレバー混合水栓」などと呼ぶことが一般的です。

【参考:各メーカーのカタログ呼称】
メーカー 水と湯でハンドルが
分かれているもの
一つのレバーで水・湯の切替と
吐水量を変えられるもの 
サーモスタット機能が
付いてるもの(浴室用)
TOTO 壁付2ハンドル混合水栓 壁付シングル混合水栓 壁付サーモスタット混合水栓
LIXIL 2ハンドル混合水栓 シングルレバー混合水栓 サーモスタット付シャワー水栓
サーモスタット付シャワーバス水栓
KVK 2ハンドルシャワー
2ハンドル混合栓
シングルレバー式混合栓  サーモスタット式シャワー
サーモスタット式混合栓
カクダイ 2ハンドル混合栓(壁付) シングルレバー式混合栓(壁付)   サーモスタット混合栓(壁付)  
SANEI ツーバルブ混合栓  シングル混合栓  サーモシャワー混合栓
ミズタニ
バルブ
工業
壁付2ハンドルシャワー混合栓
壁付2ハンドル混合栓
壁付シングルレバーシャワー混合栓 壁付サーモシャワー混合栓
壁付サーモ混合栓

壁付混合栓の代表的な使用場所

  • スワンムーブシャワー付き 2ハンドル壁付混合栓 124-108 (出幅184mm/吐水口)
  • 【Herbeau/エルボ】 Royale(ロワイヤル/オールドブラス)2ハンドル壁付混合栓 3023.70 (L210×H90/吐水口)

キッチンに取付けた壁付混合栓

  • サーモスタット混合栓
  • 【fusion】SSB281F ステンレス・浴室用サーモスタットシャワー混合栓SUS304

浴室に取付けた壁付混合栓

  • PIVOT壁付混合栓×TOTOシンク(W610×D472×H152) 専用排水金具 3点セット
  • 洗面用壁付混合栓

洗面所に取付けた壁付混合栓

2.壁付混合栓の構造・特徴・共通点

デザイン、形状、色味、止水機構も様々な種類がある壁付混合栓

壁付混合栓の形状は下記の3種類に分類されます。

  1. 給水配管に「クランク(偏芯管)」を取付け、そのクランクに水栓本体を接続するタイプ
  2. 給水配管に「ソケット(直管タイプ)」を取付け、そのソケットに水栓本体を接続するタイプ
  3. 壁内に水栓の主要部品(吐水部・止水部等)を埋め込んで設置するタイプ

(1)(2)(3)それぞれのタイプを詳しく見ていきます。

(1) 給水配管に「クランク(偏芯管)」を取付けて水栓本体を取付けるタイプ

壁付混合栓の構造

給水配管に「クランク」を取付け、そのクランクに水栓本体を接続するタイプです。このタイプの壁付混合栓ほとんどです。水栓本体の取付けはクランクを介しますので、給水配管と給湯配管の幅は決められた範囲内(製品によって異なるますが、約120~220mm程度)であれば取り付けができます。

【このタイプの壁付混合栓の共通点】

  • 壁内の配管にクランク(偏芯管)を取付け、水栓本体と接続
  • クランクの配管接続部の規格はPJ1/2
  • 給水・給湯の配管幅は水栓が指定する範囲内(製品によって異なる。約120~220mm程度)であれば制限はありませんが、一般的には180mm程度の間隔で配管します。

壁付混合栓ではクランクを使用したものが90%以上占めます。構造や特徴については後述する「クランクタイプ壁付混合栓の構造と特徴」で詳しく解説します。

このタイプの商品(2ハンドル壁付混合栓)

このタイプの商品(シングルレバー壁付混合栓)

(2) 給水配管に「ソケット(直管タイプ)」を取付けて水栓本体を取付けるタイプ

壁付混合栓の構造

給水配管に「ソケット(直管タイプ)」を取付けて水栓本体を取付けるタイプです。ソケットは直管のため、給水配管と給湯配管の幅は水栓本体が指定する距離にする必要があります。

【このタイプの壁付混合栓の共通点】

  • 壁内の配管にソケット(直管タイプ)を取付け、水栓本体と接続
  • ソケットの配管接続部の規格はPJ1/2
  • 給水・給湯の配管幅は水栓金具が指定する幅で配管

このタイプの商品

(3) 壁内に水栓の主要部品(吐水部・止水部等)を埋め込んで設置するタイプ

壁付混合栓の構造

水栓の主要部品を壁内に埋込み取付け、壁内の給水配管に接続して取付けるタイプ。実際の施工では壁内の給水配管に直接接続することが主流ですが、長年に渡り安心して使用するため、壁内に止水栓を設置し、壁に点検口を設けて点検・維持管理出来るように施工することを推奨します。

【このタイプの壁付混合栓の共通点】

  • 給水配管への接続部の規格はG1/2

このタイプの商品

3.クランクタイプ壁付混合栓の構造と特徴

クランクタイプの壁付混合栓の構造

クランクタイプの壁付混合栓の構造

【クランクタイプの壁付混合栓の構造】

  1. 給水・給湯配管の接続部の規格:PJ1/2
  2. 水栓本体とクランク接続部の規格:G3/4(例外あり。下記資料参照)

日本メーカーの場合、(1)(2)が共通なので、他の蛇口と取り替えるときでもクランクはそのまま引き継ぐことが出来ます。「水栓はAメーカー、クランクはBメーカー」といった異なるメーカーの組み合わせが可能です。(2)は例外がありますが、変換アダプターを使用することによりG3/4にすることができます。

クランク取付ネジ、G3/4内ネジの例外について

クランク取付ネジ一覧表:資料引用カクダイ資料引用:株式会社カクダイ

日本のメーカーの場合、G3/4内ネジを主に使用していますが、以下の例外製品があります。例外がありますが、変換アダプターを使用することによりG3/4内ネジにすることができます。

  • TOTOの一部商品は「W28山18ネジ」を使用
  • MYMは接続方法がその他メーカーと異なる
  • 海外製品の場合、クランク側がG3/4外ネジ(商品例:【JODEN】クラシックテレフォンシャワー CH)。また日本メーカーもクランクタイプの壁付混合栓を製造し始めた古い時期に、G3/4外ネジを使用しています。

便利な機能が付いたクランク

壁付混合栓は壁面に設けた給水配管・給湯配管に直接取り付けるため、立水栓(単水栓・ワンホール混合栓・4インチ混合栓・8インチ混合栓)のように止水栓がありません
止水栓がないため、蛇口が故障したときに止水栓で水を止めたり、蛇口から出る水量を調整することはできません。一部のクランクには止水と水量調整機能を持たせたものや、凍結防止のための水抜き栓があるものがあります。

止水と水量調整機能付きクランク

→元栓を止めなくても、水栓本体の止水ができる。
→水圧が高い環境の場合、水量調整機能で水量を弱めることができる(水の出過ぎを防ぐことができる)。

水抜き機能付きクランク

→凍結が予想される場合に水抜きができて、水栓本体から完全に水を抜くことができる。

こういったクランクの機能はいざというときにとても便利です。また日本のメーカー製であれば互換性があり、蛇口を交換するときもそのまま引き継げますので、クランクの機能にも注目してみてください。

  • 止水・水量調整機能付きクランク
    止水・水量調整機能付きクランク
  • 水抜き機能付きクランク
    水抜き機能付きクランク

水抜き機能付きクランク
止水・水量調整機能・水抜き機能付きクランク

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給水と給湯の配管の幅

PIVOT(ピヴォ)壁付混合水栓

PIVOT(ピヴォ)壁付混合水栓(アイボリー) EK11-289050を参考に説明します

PIVOT(ピヴォ)壁付混合水栓承認図

(商品図面) 赤線で囲った部分がクランクの幅です。この商品の場合、配管幅は120~220mmの間であれば取付けられます。国内の水道環境では180mm間隔で配管されることが一般的です。

給水と給湯の配管の幅

クランクがあることにより、給水配管と給湯配管の配管幅は水栓金具が指定する範囲内であれば自由に決められます。

給水配管と給湯配管の配管幅を120mm、150mm、180mm、220mmにした場合の水栓とクランクの状態を見てみます。180mmにするとクランクの「ハの字」のバランスが良いことが分かります。

また他の壁付混合栓に交換する場合にも、配管幅を180mmにしておくと他機種・他メーカーの壁付混合栓に対応できて安心です。

給水と給湯の配管の幅

配管幅:120mm(この水栓の最小値)

給水と給湯の配管の幅

配管幅:180mm(推奨値)

給水と給湯の配管の幅

配管幅:180mm(推奨値)

給水と給湯の配管の幅

配管幅:220mm(この水栓の最大値)。

壁付混合栓の
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壁付混合水栓(横水栓)商品一覧
壁付混合栓の商品一覧はこちら

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4.壁付混合栓の取り外し方・取付け方 実践編

既存の壁付混合栓を取り外してみる

【1】既存の壁付混合栓の取り外し方

蛇口を取り外す前に「元栓」を必ず閉めてください。元栓を閉めずに作業を行うと水浸しになります。

【2】既存の壁付混合栓の取り外し方

モンキーレンチを使用して左右のクランクのナットを緩めて取り外します(時計回り)。

【3】既存の壁付混合栓の取り外し方

水栓本体が外れます。

【4】既存の壁付混合栓の取り外し方

左右のクランクを手回しで緩めて取り外します(反時計回り)。固くて回せない場合はモンキーレンチを使用して緩めてください。

【5】既存の壁付混合栓の取り外し方

クランクが外れます。

【6】既存の壁付混合栓の取り外し方

水管にシールテープの残骸やゴミが溜まっている場合がありますので、歯ブラシなどで取り除きます。

新しい壁付混合栓を取り付ける準備をする

壁付け混合栓を取り付ける準備

クランクをシールテープを巻かずに水・お湯両方の給水管に取付けてみて、何回転まで回るか確認します。

壁付け混合栓を取り付ける準備

お湯側は5.8回転まで回りました。

壁付け混合栓を取り付ける準備

水側は7.4回転まで回りました。

壁付け混合栓の取り付け方

壁面に対して水栓本体を平行に取付けるため、クランクの出幅を平行にする必要があります。水側を7回転まで回してしまうと、湯側と平行にならないことが分かりました。湯側は5.8回転以上回らないので、水側の回転数で調整します。

壁付け混合栓の取り付け方

水側の回転数を5回転までにすると、湯側と平行になることが分かりました。実際の取付けでもクランクは水側・湯側とも5回転にします。

クランク取付けのポイント

壁付け混合栓のクランク取付けのポイント

壁付け混合栓のクランク取付けのポイント

○水・湯の給水管が壁に平行→クランクは同じ回転数にすると平行になる
○水・湯の給水管が壁に平行ではない場合→水・湯のクランクの回転数を変えないと平行にならない。

壁付混合栓のクランクの取り付け方のポイント(1)

【ポイント1】
水栓本体を取り付ける前、クランクは湯側を予め高くしておきます。こうすることで、クランクを時計回りに回したときに水栓本体が水平になります。

壁付混合栓のクランクの取り付け方のポイント(2)

【ポイント2】
水栓本体を仮締めで取付けます。

壁付混合栓のクランクの取り付け方のポイント(3)

【ポイント3】
クランクを時計回りに回して位置調整します。※工具を使用する場合は傷が付かないようにタオルなどで養生してください。

壁付混合栓のクランクの取り付け方のポイント(4)

【ポイント4】
水栓本体が水平になり、クランクも「ハの字」になります。

新しい壁付混合栓を取り付ける

壁付混合栓の取り付け手順(1)

【1】クランクのネジ部にシールテープを巻きます。>>シールテープの巻き方はこちら

壁付混合栓の取り付け手順(2)

【2】今回の場合、5回転を基準に水・湯側のクランクを給水管に必ず時計回りで取付けます。回しすぎてもシールテープが剥がれるので、反時計回りに戻してはいけません。

壁付混合栓の取り付け手順(3)

【3】クランクのナットにパッキンを入れます。

壁付混合栓の取り付け手順(4)

【4】お湯側のクランクのナットを先に仮締めで水栓本体に取付けます。

壁付混合栓の取り付け手順(5)

【5】お湯側のクランクを時計回りに回して、水側のクランクと水栓本体が合う位置に調整します。

壁付混合栓の取り付け手順(6)

【6】水側のクランクのナットを仮締めで水栓本体に取付けます。

壁付混合栓の取り付け手順(7)

【7】水栓本体を仮締めした段階ではお湯側が高くなっていることを確認してください。

壁付混合栓の取り付け手順(8)

【8】水側・お湯側のクランクと水栓本体を時計回りに回します。クランクの締め込みが固い場合はモンキーレンチを使用してください。※工具を使用する場合は傷が付かないようにタオルなどで養生してください。

壁付混合栓の取り付け手順(9)

【9】水栓本体の水平と、クランクが「ハの字」になるところまで回します。

壁付混合栓の取り付け手順(10)

【10】クランクのナットをモンキーレンチを使用して本締めします(反時計回り)。

壁付混合栓の取り付け手順(11)

【11】Uパッキンを蛇口本体に入れます。Uパッキンには表裏があり、溝がある方が蛇口本体側です。

壁付混合栓の取り付け手順(12)

【12】吐水パイプのナットをモンキーレンチで締め込みます(反時計回り)。

壁付混合栓の取り付け手順(13)

【13】ここまでで取付作業自体は完了です。元栓を開いて水漏れがないか、正しく動作するか確認していきます。

壁付混合栓の取り付け手順(14)

【14】①給水管とクランクの接続部分、②クランクと水栓本体の接続部から水漏れがないか確認します。 ①から水漏れする場合は最初から取り付け直します。②から水漏れする場合は、パッキンが正しく入っているか、ナットの締め込みが緩くないか確認してくだい。また水側・湯側のクランクが水平に取り付けられていないと水漏れします。

壁付混合栓の取り付け手順(15)

【15】水漏れがなく、正しく動作すれば取付作業は完了です。送り座金を壁面に付けて給水管接続部分を隠します。

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