地下室の防水対策

こんにちは。
松山の天気、今日は午後から雨が降る予報が出ていましたが10時現在すでに降っています。折り畳み傘しか持ってこなかったので、帰る頃には止んでいることを祈ってます。

今日は、水と建築関係ということで。地下室の水害について調べてみました。

最近は集合住宅でも地下があったりしますが、うちに地下室はないです。ですので、実質被害にあったこともなければ、実感もないんですが。
今度のお休みに「ノア」(ノアの方舟伝説の映画)を見に行こうと思っていて、ふと洪水になったら地下室ってどうなるの?という疑問が出てきました。
(過去に洪水の被害に遭われた方には辛い映画かもしれません)

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端的に結論から言うと、

「どんなに防水対策をしても大小なんらかの被害が出る!」

ということのようです。

地下室を作った時点では十分な対策であったとしても、年月が経つにつれ周りの環境も変化していくのでその対策では足りなくなっているという場合もあります。
だからと言って地下室がダメというわけではないです。

地下室にはメリットがあります。

1.土地が有効に使える
2.遮音性能が高い
3.年間を通して温度が安定している
4.振動を地上に伝えにくい

こういった特徴から「カラオケルーム」「映像シアター」「ピアノなどのレッスン用」「ワインセラー」「物置」など様々な使い方ができます。

しかし反対にデメリットもあります。

1.湿気がたまる
2.暗い
3.換気が悪い
4.費用がかさむ
5.災害の時に避難しにくい

竜巻などの災害に地下室は大変有効で心強いと思いますが、水害となると急に弱くなります。
日本では竜巻の被害は今のところ頻発しているわけではないので、どちらかと言うと水害や地震に気をつけるべきだと思います。

万一洪水や豪雨などで地下室が浸水したらドアが開かなくなる前に逃げる必要があります。
ドアの内外で40cm以上浸水すると水の圧力により人力で開けることが不可能になります。
しかし、地下にいると外の様子が分かりにくいので逃げ遅れる可能性があります。避難用のドライスペースを設けるなどの工夫が必要です。
これから家を建てようと思っている人はまず、水害に遭いにくい土地を選ぶことが大事です。

【家や地下室を作るときの土地の選び方】

●地形面から土地を選ぶ
自治体が作成しているハザードマップを利用したり、図書館や公営施設などで古い住宅地図や過去の水害などを調べるようにしましょう。

●窪地は避ける
少し道路が凹んでいたり、湿った感じのする場所は過去に小川や池だった可能性があります。つまり、雨水などが流れ込みやすいということです。
これも古い住宅地図などで調べられます。

●暗渠を避ける
暗渠(あんきょ)とは、地下に埋設された(または地表にあっても蓋をした)導水路のこと。閉水路とも言われます。排水、下水、用水などに利用されています。
道を歩いていると暗渠の場所には「水路敷」という表示がされています。車止めがあることも多いです。

他にも気をつけた方が良いことがあると思いますが、土地代が安いからとか駅に近いからという理由だけで安易に決めてはいけない、ということですね。

【地下室の構造】

●地下への外付け階段は避ける
特に窪地に地下室を作った場合、窪地に溜まった水が階段から地下室へ流れこんできます。
窪地でなければ、より低いところへ水が流れていくので階段から浸水することは少ないと思われますが、洪水になるとどうしよもありません。外付け階段が避難用経路になる一面もありますので一概に悪いとも言えないですが、とりあえず窪地では外付け階段は止めましょう。

●ドライエリア

最近は地下室にドライエリアを設けることも多いようです。
ドライエリアとは、地下室を持つ建築物の外壁を囲むように掘り下げられた空間のこと。空堀とも言う。
地下から外の景色が見える、地上で言うテラスのようなもの。窓を取り付け、太陽光を取り入れたり、風通しを改善したり、また避難路としての役割も担います。
しかし、外とつながっているために、ここから浸水する可能性があります。



【建築資材】

●軽量鉄骨住宅・・・水害に比較的弱い。水はサビの元になる。
●プレハブ・・・合板のため水を含むと弱る。
●集成柱・・・水による膨張で接着面がはがれることがある。
●ムク木材(杉、檜など)・・・比較的水害に強い。濡れても乾けば元の強度にも戻る。
●ウレタン・・・水に強く防水性に優れている。

【防水の種類】

地下室の水害対策はブロック等で二重壁にするのが一般的です。

●アスファルト防水・・・250度で溶解したアスファルトを用いて防水シートを貼る。
●改良アスファルト防水・・・ゴム等を混ぜた石油アスファルトを用いる。
●ゴムシート防水・・・ブチルゴム系のシートを接着剤で貼る。伸縮性に優れている。」
●塩ビシート防水・・・塩ビ系シートを接着剤で貼るか、機械固定する。
●ウレタン塗膜防水・・・ウレタンを繰り返し積層する。
●アクリル塗膜防水・・・溶剤系ではなく環境負荷の少ない塗料。
●FRP防水・・・ガラス繊維に樹脂を浸透させたもの。耐候性に優れている。
●躯体防水・・・防水材を混和させたコンクリートを打ち込む方法。

地下室の床や壁に関する防水はやり過ぎほどで良いと思います。
自然災害が起こらなくても、近所で水道管が破裂するだけでも水害に遭う可能性がありますから。
またドライエリアを設けている地下室では、いくら床や壁を防水しても、ドライエリアが隙だらけでは意味がありません。ドライエリアを囲む外壁を高くするなどの工夫が必要になってきます。

どういう方法にしろ、完全に水害を防ぐ方法はありません。それは地下でも地上でも同じですね。
被害を最小限に留めるためにも、簡易なものではなく、数十年は持つようなしっかりした防水対策をした方が良いでしょう。しかし、防水対策を強化するのであれば当然予算が必要になりますので、やはり「地下室」はお金持ちの家にあるのがお似合いなのかもしれません(個人的な感想です)

芸能人のお宅訪問などで映る豪華な地下室、憧れます。

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